No. 027
黒のアクアリウムという発想は、普通はなかなかしないでしょうね。
水が黒いって、本来はネガティブなイメージでしょうから。
それを汚らしくならずに、
高級感あふれるハイセンスなものに仕上げるところが今回のポイントです。
差し色を加えたくなってしまうのをぐっと我慢して、
今回は潔く、オールブラック、です。
砂は、5mmくらいの大きさの、不揃いな粗めの砂を敷きました。
ここでサラサラの細かい砂をチョイスしてしまうと、
黒一色ののっぺりとした底面になってしまうのです。
この粗めの砂を使うことによって、
黒一色ながら、立体感が出てくるのがおわかりですか?
また、この大きさの砂なら、
外光を受けて、不揃いな断面に光が不均等に反射して
底面に表情を与えてくれることも期待できるわけです。
ちょっとしたことですが、砂のチョイスでここまで変わるのです。
魚も、オールブラックのベタをチョイスしました。
実は真っ黒のベタはとてもレアなんです。
なかなか見つからないと思います。
でも根気よく探せば必ず出会えると思いますから、諦めないでくださいね。
真っ黒のアートフラワーは、花の部分だけでなく、
実がついた枝の部分までたっぷりと使いました。
これを容器から大きくはみ出させることによって、
小さなアクアリウムながらも
空間の広がりを感じさせてくれます。
また、このようにアートフラワーや流木などを
容器からはみ出させるテクニックは、
水中と陸上の世界をうまくつなげることにも役立ちますから、
覚えておいて損のないテクニックですよ。
作り方は本文の64〜65ページに詳しく載せてありますから、
読んでみてくださいね。
それではまた!
小さなアクアリウム【夕焼け】