No. 144
ちょっとマニアックな話になりますけれど、
水槽の中に入れる魚の種類によって、
水槽に求められる能力というのは大きく違ってくるのです。
水をあまり汚さない優等生の魚もいますけれど、
食い散らかしたりしてすぐに水を汚してしまう魚もいます。
少しくらい汚れた水でも生きられる魚もいれば、
本当に綺麗な水でないと生きられない魚もいます。
水槽に入れる魚が決まっていれば
その魚に対してオーバースペックな水槽にする必要は決してありませんが、
魚が生きられる環境を水槽の中に用意してあげるための濾過装置は
必ず必要になります。
さて、今回は「水草・淡水魚編」ということで、
水槽に求められる濾過装置の話をしましょう。
淡水魚の水槽は、一般的には海水魚の水槽と比べると
強力な濾過能力は必要とされません。
淡水魚がすむ川や沼は、海に比べると狭いので
環境の影響を受けやすいですよね。
淡水魚はもともと水質や水温が大きく変化する環境の中で
それに対応できるように進化を遂げてきているのです。
ですから、それほど強力ではない濾過能力の水槽でも
意外と元気に生きてしまう魚が淡水魚には多いのです。
つまり、淡水魚の水槽は海水魚の水槽よりも
コストを抑えられるということにも繋がります。
また、水草には水草用の濾過装置というのもあります。
水草は言うまでもなく、光合成を行う植物です。
光合成をするということは、水中に二酸化炭素を必要とし、
逆に酸素は苦手ということになります。
ですから、水草水槽には、ブクブクと泡をいっぱい出すタイプではない、
静かな濾過装置を選択するのが普通です。
このように、中に入れる魚や植物によって、
適切な濾過装置を選ぶということは非常に大事なことで、
そういうことも私たちアクアリンクのような
プロに求められることでもあります。
将来的に別の魚も入れる予定ならば、
それを見越した濾過装置を装備しておく必要も出てくるでしょう。
とにかく、まずは、私たちアクアリンクにご相談くださいね。
来週は「海水魚・サンゴ編」をお送りしますので、お楽しみに!
ではまた!
小さなアクアリウム【夕焼け】