No. 061
今日ご紹介する魚は「ダンゴウオ」。
本当に団子みたいにコロコロしています。
正面から見ると、スライムにそっくり!
とにかくかわいいその姿に、みんなメロメロ!
まんまるの体を無数の小さな突起が覆っています。
いろいろな種類がありますが、日本近海で見られるのは
だいたい1〜2センチくらいの大きさ。
さらに特徴的なのは腹ビレ。くっついて吸盤状になっているのです。
で、この吸盤で、水底の岩礁にひっつくわけですよ。
ぺったんこと。
これがもう、めちゃくちゃかわいいわけですよ。
スライムみたいな顔したころっころのちっこいのが
岩にぺったんこと張り付いているわけですよ。
ほんとにもう、メロメロになっちゃいます。
それでまた、色がですね、いろんな色の子がいるんです。
真っ赤だったり緑だったり黄色だったり、
まるで金平糖の粒つぶみたい!
注意しないといけないのは、ダンゴウオは北の冷たい海に棲む魚ですから、
生存に適正な水温は15℃くらい以下と、かなり低いんです。
ですので、南の海に棲むトロピカルな魚たちと同じ水槽で飼うのには
残念ながら向いていません。
夏のオフィスでの、女性社員vs男性社員の、
冷房設定温度の戦いのようになります。
女性社員の好みの温度に合わせれば、
男性社員は大汗かきながら仕事、
男性社員の好みの温度に合わせれば
女性社員は膝にブランケットをかけて
寒さに震えながら仕事をすることになります。
人間だと衣服などで調整できますけど、
魚たちにとっては生死の問題ですからね。
(ちなみに職場の冷房設定温度28度では、仕事の効率が明らかに落ち、
その分残業になってしまって、結果的にエコにはならないのだそうですよ。
両者が折り合える一番いい設定温度を見つけて、
気持ちよく仕事しましょうね)
もちろんダンゴウオだけで飼う場合も、
水温には十分気をつけてあげてください。
このことだけ気をつけてあげれば、
むしろ丈夫でとても飼育しやすい魚ですから。
私たちアクアリンクの「海水魚水槽」で、
きちんとクーラーを装備して飼うっていうのが一番のオススメ!
あともう一つ、ダンゴウオは「スーパーモデル」でもあるのです。
飼っている魚を綺麗に写真に撮りたいと思うのも、
アクアリストの心情というもの。
しかし、他の魚たちはこちらの気持ちも知らず勝手気ままに泳ぎまわるので、
ピントもなかなか合わせられないし、
ベストな向きや構図で写真に収めるのはけっこう難しいんです。
しかしこのダンゴウオ、岩に張り付いたままじっとしていてくれるので、
いつでもシャッターチャンス!
世の中にこのダンゴウオのかわいい写真がやたら多いのも、
モデルの彼らがそうやってポーズを取っていてくれるからなのかもしれません。
ではまた!
小さなアクアリウム【夕焼け】