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海水魚【タツノオトシゴ】の魅力!

No. 055

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まず基本的なところですが、
タツノオトシゴは「魚」です。
普通の魚とは随分違った形をしているから、
あれは魚ではない、何かもっと別なものだと思ってしまいがちですが、
分類上はちゃんと魚なんです。
タイやマグロに近い仲間、
なんていうと「えーっ???」て感じですが、そうなんです。

命名の由来は「龍の落とし子」。
龍に似てるからですね。似てるかな?
別名は「海馬」。
なるほど上半身が馬の首から上のシルエットによく似ていますね。
英語での呼び方も「Sea Horse」。
世界各地の呼び方も、馬になぞらえたものが多いようです。

形はもう、みなさんご存知ですよね。
とにかく不思議というか、ユニークというか、
ほかの魚にはない、独特な形をしています。
「ガッチャマン」や「タイムボカン」シリーズで有名な
タツノコプロのロゴマークもタツノオトシゴのシルエット。
あれですよ、あれ。

驚きの生態の持ち主でもあります。
なんと、オスが赤ちゃんを産むんです!
えー?どういうこと?って思いますよね?
タツノオトシゴのオスは育児嚢という袋状の器官を持っていて、
メスはその育児嚢の中に卵を産むんです。
卵は育児嚢の中で孵化して、赤ちゃんが生まれます。

このオスとメスのペアの、
求愛から卵の受け渡しまでの一連の行動は、
タツノオトシゴの「ダンス」として知られています。
くっついて見つめあったり、
尻尾を巻きつけあってくるくる回ったり、
このダンスは、三日三晩続くと言われています。
こんな光景を自分のアクアリウムの中で見られたら、
本当に感動しちゃいますよね。

あの独特な形でひょこひょこ泳ぐタツノオトシゴは、
アクアリウム界でも人気者。
ただ、実際に飼育しようとすると、
注意しなければいけない点がいくつかあります。

まず、タツノオトシゴは泳力がないんです。トロいんです。
水流があるとどんどん流されていってしまうほどです。
だから他の強い魚の餌食になりやすいんですよね。
カニやエビも天敵ですし、イソギンチャクもかなりやばいです。
なので、一緒に入れる魚の種類には十分気をつけてあげてください。

それから、タツノオトシゴは
人工餌はまず食べてくれません。
養殖されたタツノオトシゴなら餌付けされていますから、
アミ類などの天然餌なら食べてくれますが、
野生のタツノオトシゴだとそれさえも食べなかったりします。
食べ物にデリケートなんです。
だから飼育するのでしたら、
養殖されたタツノオトシゴを購入するようにして、
その養殖で使われていた天然餌をあげるようにするとスムーズです。

使う水槽は、土曜日にご紹介した
私たちアクアリンクの「海水魚水槽」がベスト!
岩礁や海藻に尻尾を巻きつかせる習性があるので、
そういうものを使って水槽内をデザインしてあげるとよいと思います。
一緒に入れる魚のことも含めて、
ぜひ私たちアクアリンクにご相談くださいね。

そして、もし飼っていたタツノオトシゴが天寿を全うして
星になった時、
その亡骸をお守りとして持ち歩く、
そんな付き合い方もいいんじゃないかなあと、
たまにはしみじみと結んでみます。

ではまた!

次回予告
小さなアクアリウム【夕焼け】

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